インプラント治療について
インプラントの治療の流れ
1.治療・診断
初診の際に、口腔内の診査をさせていただきます。
審査では噛み合わせ・顎の骨の状態・他の歯の状態などを確認。
X線検査を必要とし、ケースによってはCTを使用した事前診査を行います。
2.カウンセリング
これらの診査結果に基づき、歯科医師が診断し、いくつかの方法を患者様に提示いたします。
その中で患者様と一緒に治療方針を決定していきます。
3.術前治療
インプラントをする前に必要な処置を行います。
4.インプラント埋入手術
手術はインプラント専用の手術室で行います。局所麻酔の場合は多少痛みを感じることがあります。
痛みについて恐怖心がある方は静脈内鎮静法や全身麻酔を行うことができますのでご相談ください。
5.歯作成
インプラント手術より約4~7ヶ月後に歯を作成し、完成させます。
当院は即時負荷型インプラントについては、その考えに賛同できないため行っておりません。
6.メンテナンス
インプラントをより長持ちさせるために、月に1度のメンテナンスを推奨しております。
インプラント料金について
インプラントは自費診療(自由診療)のため、保険適用外となります。
保険診療との最も大きな違いは、保険では認められない高質な材料と技術を提供する点です。
当院のインプラント治療は22.5万円~とさせていただいております。
当院ではしっかりとカウンセリングを行いますので、詳しくはその際にご相談ください。
インプラントのデメリット
インプラントのデメリット
インプラントの最大のメリットはよく噛めるようになるので、歯ごたえのある硬い食物の食感が楽しめるようになり、
食事を美味しく味わえるようになることです。
また他の自分の歯にかかる負担も減り、長持ちします。
デメリットは、自分の健康な歯は歯茎とくっついていて外界と内界が遮断されており、
細菌が浸入しにくい構造になっていますが、インプラントは金属ですから、歯茎とはくっつきません。
そのため、外界と内界が交通していて細菌が侵入する可能性があります。
よって、日ごろのお手入れがとても重要です。メンテナンスを怠って、
細菌がインプラントの周囲から浸入した場合は、感染が起きて骨が溶けてしまい、撤去するケースもあります。
このメリットとデメリットを十分にご理解いただいた上で、一緒に治療方針を決めていくことが大切だと考えております。
インプラントが困難な症例への対応
インプラントを希望されていても、骨の量が少なくて諦めた患者様も中にはいらっしゃるでしょう。
その理由は上顎には上顎洞、下顎には下顎神経といった解剖学的な問題があるため
インプラントの埋入が困難な場合があります。そこで近年注目を集めているのがオールオン4という方法です。
この方法は、写真の(1)のレントゲン写真のように上顎洞の空洞や下顎神経を避け、
斜めにインプラントを埋入し、それを土台にして咬合機能を回復する治療法です。
しかしながら、写真(2)のようにインプラントが噛み合わせに対して垂直に力がかかる方が、
よりインプラントを長持ちさせることができます。
そこで我々は、形成外科、耳鼻科、歯科でチームを組んで、知恵を出し合い医療を追求してきました。
上顎に骨が足りない場合には耳鼻科にて内視鏡下で上顎洞という空洞に骨を作る手術を行います。
そして、下顎の骨が足りない場合は、形成外科の協力のもと、腸骨骨髄を利用して骨の再生を図ります。
そして、骨が十分できた段階で噛み合わせに対して垂直にインプラントを埋入し、さらなる土台の強化を図り、
長期的にインプラントをご使用いただけるような治療法を行っております。
この骨を作る治療期間は3年ほどかかりますが、その間は斜めに埋入するインプラント、
または義歯による治療で食事をしていただきます。
即時負荷型インプラントについて
近年、その日にインプラントを埋入し、すぐ歯を入れるという方法が発展してきていますが、それはその人の骨が非常に硬く強い場合に限られます。
私は基本的には骨とインプラントが、ある一定の期間(3ヶ月から6ヶ月)生着してから歯を入れる方法が良いと考えております。
社会的な事情でどうしても即時インプラントが必要なときは、インプラント治療の経験が豊富な医師に相談することをおすすめします。